キレイなだけではなく、どこかに残る写真を。


初めての子供が生まれた時、初めて妻が赤ん坊を見たときの写真です。
このときの光景は写真よりも鮮明におぼえています。

僕の記憶だと彼女は

涙と汗とおつゆにまみれて

もっとキラキラと輝いていました。

声にならないうめき声を上げて、
この梅干しみたいな小さな生き物を不慣れに抱き寄せるのです。

僕は写真を撮る職業なので、一瞬をとらえることができましたが、
写真にはかっこ良くキレイに残すということ以上に大切な「力」があります。

 

その時を 人を愛おしく思っていればきっとなんでもない一枚の写真が、
鮮明に記憶を呼び起こしてくれるきっかけになります。


その人のきっかけになる要素を探して撮影しています。
だからいつもゆっくりになってしまいます。

 

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コメント: 1
  • #1

    Delphine (月曜日, 07 4月 2014 15:33)

    通りすがりの者です。
    写真からあふれ出る生々しい感情の波に涙がこぼれました。
    自身の経験から言っても、出産を終えた瞬間、笑顔でにっこりとはならないものですね。
    喜び、達成感、疲れ、大きな責任を背負うことになった不安と恐れ…
    いろんな感情にまみれ、母親という新しいステージに立つことになった女性の一瞬を切り取った、すばらしい作品ですね。
    ありがとうございました。